蜀漢の南征
冒頭
蜀漢の南征(しょくかんのなんせい)とは、蜀(蜀漢)の丞相・諸葛亮(孔明)が、益州南部の南蛮勢力を討伐・服属させて、国内の後顧の憂いを断とうとした遠征です。魏・呉と対峙するうえで、背後の不安を除く必要があると位置づけられます。
概要
南方は風土気候や輸送条件が中原と大きく異なり、大軍の運用自体が国家の命運に直結する作戦とされます。遠征が挫折すれば、魏・呉が機に乗じて蜀へ雪崩れ込む危険があるという緊張のもとで準備と行軍が進められます。
背景
孔明は、南蛮の乱を放置すれば「永久に国家の患い」となり得るとして、自身が出征する意志を示します。朝廷側には、国家の柱である丞相が瘴疫の地へ赴くことへの反対意見も出ますが、統治には武力だけでなく剛柔・武仁の運用が必要であり、自ら行かねばならないと述べます。
展開
結果
関連人物
孟獲は南蛮側の中心的指導者として、諸洞の軍勢糾合を図り蜀軍に対抗します。
史実との違い
吉川三国志では南征の兵力が「総軍五十余万」など大規模に語られますが、史実や演義では兵数の扱い・誇張の度合いや、戦役の具体像(捕縛逸話の比重など)に差が出ます。