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月烏賦

一  都門をさること幾千里。曹操の胸には、たえず留守の都を憶う不安があった。  西涼の馬超、韓遂の徒が、虚をついて、蜂起したと聞いたせつな、彼は一も二もなく 「たれか予に代って、許都へ帰り、都府を守る者はないか。風聞はまだ風...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
敵中作敵

一  韓遂の幕舎へ、ふいに、曹操の使いが来た。 「はて。何か?」  使いのもたらした書面をひらいてみると曹操の直筆にちがいなく、こうしたためてある。 君ト予トハ元ヨリ仇デハナク、君ノ厳父ハ、予ノ先輩デアリ、長ジテハ、君ト知...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
兵学談義

一  戒めなければならないのは味方同士の猜疑である。味方の中に知らず知らず敵を作ってしまう心なき業である。  が、その反間苦肉をほどこした曹操のほうからみれば、いまや彼の軍は、西涼の馬超軍に対して、完全なる、  敵中作敵 ...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
大号令

一  柴桑城の大堂には、暁天、早くも文武の諸将が整列して、呉主孫権の出座を迎えていた。  夜来、幾度か早馬があって、鄱陽湖の周瑜は、未明に自邸を立ち、早朝登城して、今日の大評議に臨むであろうと、前触れがきているからである。 ...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
不倶戴天

一  このとき丞相府には、荊州方面から重大な情報が入っていた。 「荊州の玄徳は、いよいよ蜀に攻め入りそうです。目下、彼の地では活溌な準備が公然と行われている」  曹操はかく聞いて胸をいためた。もし玄徳が蜀に入ったら、淵の龍が...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
竹冠の友

一  ここが大事だ! と龐統はひそかに警戒した。まんまと詐りおおせたと心をゆるしていると、案外、曹操はなお――間ぎわにいたるまで、こっちの肚を探ろうとしているかも知れない――と気づいたからである。  で、彼は、曹操が、 (成...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
渭水を挟んで

一  曹操の本軍と、西涼の大兵とは、次の日、潼関の東方で、堂々対戦した。  曹軍は、三軍団にわかれ、曹操はその中央にあった。  彼が馬をすすめると、右翼の夏侯淵、左翼の曹仁は、共に早鉦を打ち鼓を鳴らして、その威風にさらに気勢...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
火水木金土

一  渭水は大河だが、水は浅く、流れは無数にわかれ、河原が多く、瀬は早い。  所によって、深い淵もあるが、浅瀬は馬でも渡れるし、徒渉もできる。  ここを挟んで、曹操は、北の平野に、野陣を布いて、西涼軍と対していたが、夜襲朝討...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
大権転々

一  西涼(甘粛省・蘭州)の地方におびただしい敗兵が流れこんだ。  郿塢の城から敗走した大軍だった。  董卓の旧臣で、その四大将といわれる李傕、張済、郭汜、樊稠などは、連名して、使者を長安に上せ、 「伏して、赦を乞う」 ...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago
太医吉平

一  そのむかし、まだ洛陽の一皇宮警吏にすぎなかった頃、曹操という白面の青年から、おれの将来を卜してくれといわれて、 「おまえは治世の能臣だが、また乱世の奸雄だ」  と予言したのは、洛陽の名士許子将という人相観だった。 ...

臣道の巻 本文 三国志
3 days ago
雷怯子

一  雨やどりの間の雑談にすぎないので巧みに答えをかわされたが、曹操は、腹も立てられなかった。  玄徳は、すこし先に歩いていたが、よいほどな所で、彼を待ち迎えて、 「まだ降りそうな雲ですが」 「雨もまた趣があっていい。雨...

臣道の巻 本文 三国志
3 days ago
韓遂

人名 三国志
9 days ago