舞刀飛首
白皙秀眉、丹唇をむすんで、唯々として何進の警固についてはいるが、どうもその輦の中にある上官よりも典軍の一将校たる彼のほうが、もっと底の深い、もっと肚も黒い、そしてもっと器も大きな曲者ではなかろうかと見られた。 × × × 。 ここに、西涼(甘粛省・蘭州)の地にある董卓は、前に黄巾賊の討伐の際、その司令官ぶりは至って香しくなく、乱後、朝廷から罪を問われるところだったが、内官の十常侍一派をたくみに買収したので、不問に終ったのみか、かえって顕官の地位を占めて、今では西涼...
本文
桃園の巻
三国志