孫翊
冒頭
孫翊(そんよく)とは、江東の孫氏(のちの呉)に属する武人で、孫堅の第三子、孫策・孫権の弟として位置づけられる人物です。孫堅の正室呉氏の子として、孫策(長男)、孫権(次男)、孫翊(第三男)、孫匡(第四男)と並べて語られます。
生涯
丹陽では、都督の嬀覧と郡丞の戴員が、孫翊への怨みを募らせて謀り、孫翊の配下の大将である辺洪を引き入れて会合を設けます。会合は評議ののち酒宴となり、帰途の孫翊は辺洪に斬殺されます。嬀覧・戴員は直後に辺洪を「主を害した逆賊」として処断し、事件の主導者であることを隠します。
人物像
孫翊は若年ながら剛の気質を備える一方、短気で激越であり、また大酒家として描かれます。平常から不満があると部下の役人や士卒を面罵し鞭打つ癖があり、これが怨恨を生む背景として示されます。
同時に、常に剣を佩びるなど警戒心も持ち、機会をうかがう者が容易に近づけない存在ともされています。
血縁
関係人物
妻は徐氏で、易学を好み卜をよくする人物として置かれ、事件当日に不吉な卦が出たとして孫翊の外出を止めようとします。
丹陽の嬀覧・戴員、配下の辺洪はいずれも孫翊の死に直接関わる人物です。
有名なエピソード
孫翊が会合へ出る際、徐氏が不吉を告げて引き止めるものの、孫翊は聞き入れず出席し、酒宴後の帰途に襲撃される筋立てが示されます。
有名なセリフ
「じゃあ、行ってくるぞ」
「ばかをいえ、男同士の会合に、そうは行かないよ」
史実との違い
吉川三国志では、孫翊の性格描写(短気・大酒家)や、妻の徐氏が易で凶兆を告げる段取りなどが、事件の因果を明確にする形で整理されており、史料的記述より物語上の動機づけが前面に出ています。
「孫翊」の基本情報
総登場回数
13回
活動期間
2巻にわたって登場
初回登場
群星の巻
最終登場
赤壁の巻
最も活躍した巻
赤壁の巻
(12回登場)