温明園
冒頭
温明園(おんめいえん)とは、後漢王朝の都に属する宮苑の一つとして語られる園地で、宮廷の饗宴や集会の場として用いられる施設です。吉川英治『三国志』では、董卓が朝廷の文武百官を招いて大宴会を開く舞台として登場します。
概要
吉川三国志における温明園は、董卓が自ら主催者となり、欠席しにくい威圧的状況のもとで百官を集める会場として位置づけられます。侍臣の報告を受けて董卓が席に着き、酒宴の進行の中で「天子の器」を論じる形で重大な提議へ移る流れが示されます。
歴史
温明園という名称は、後漢宮廷の建築・苑囿を思わせる呼称であり、都城の宮城周辺に置かれた饗宴・遊観の空間として理解されます。作中では、政権を掌握した董卓が朝儀の延長として園内の宴を政治的演出に転化し、群臣の沈黙を取り込みながら議論の主導権を確保する場になっています。
関連人物
吉川三国志での扱いと史実や演義との違い