九五
冒頭
概要
語源は『易経』の位階観に由来し、五は中心の位、九は陽爻を表すとされ、「九五」は統治者に最もふさわしい徳位を象徴します。このため「九五の位」は、単なる官職名ではなく、天命を受けた至尊という政治的・宗教的含意を伴います。
作中での用法
作中では、董卓に対して「天子が位を譲る」と偽り、九五の位に昇るよう勧める口実として現れます。 また、玉璽の発見を「九五の御位」に就く祥瑞と解釈して孫堅に大望を促す文脈でも用いられます。 さらに袁術が帝位僭称を公然化する宣言に「今日、九五の位に即く」と掲げ、皇帝号を名乗る正当化の語彙として使われます。 劉備が即位したのちも、臣下が「九五の御位について日も浅い」として軽々な大戦を諫める形で現れ、皇帝位を前提にした統治責任の観念を支えます。
史実との違い
吉川三国志での「九五」は、史書・演義でも一般的な「帝位」の雅称としての用法に沿い、用語自体の意味づけに大きな差はありません。