勅使

冒頭
勅使(ちょくし)とは、天子や皇帝の勅命を奉じて派遣される公式の使者です。地方や諸勢力へ詔書や命令を伝達し、叙任叙爵の宣告、招集、あるいは巡察などを行います。
 
概要
勅使は個人の私使ではなく、朝廷の権威そのものを携える存在で、受ける側は礼を尽くして迎えるのが原則です。作中では「天子の勅使が下向」し、曹操のもとへ来るとの報が政治判断の引き金となるなど、勅使の来訪自体が重要な政治事件として扱われます。
 
役割
主な職務は、第一に勅命の伝達です。たとえば呉に対して周瑜程普を官に封ずる沙汰を届けるため、朝廷から勅使を派遣する策が示されます。 第二に監察・糺問で、黄巾平定後の功績の偽称や不正な官爵取得を糺す詔を奉じて下向する勅使が登場し、その具体の執行役として督郵が現れます。 第三に招集・召還で、蜀では勅使が前線へ勅命を伝え、孔明へ帰還命令が下されます。
 
用例と当時の文脈
勅使は叙封をもたらす恩命の担い手にもなり、周瑜が叙封の沙汰を拝する場面がある一方で、魏の勅使邢貞を呉が迎える際には礼法・主権意識をめぐる対立が起こり、勅使への応対が外交儀礼の核心となります。
 
史実との違い
吉川三国志では、勅使が諸勢力の利害を動かす装置として頻出し、漢帝の勅命が実質的に権力者の意向で運用される局面も強調される点で、形式の権威と実権の乖離が目立つ描写となっています。
「勅使」登場回数
合計: 85回
0 5 10 15 20 20 桃園の巻 10 群星の巻 19 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 3 望蜀の巻 0 図南の巻 19 出師の巻 14 五丈原の巻
最終更新日: 約6時間前