楊彪

楊彪(ようひょう)とは
後漢末の政治家で、司空を務めた高官。字は文先(ぶんせん)。楊震を祖とする名門楊氏の出身で、楊修の父にあたる。
 
生涯
霊帝の時代に仕え、三公のひとつである司空に任じられた。名家の出で清廉な人物と評され、士人の間で高い名望を集めた。
しかし後漢末の政局は宦官や董卓の専横で混乱しており、楊彪のような名士も実権を握ることはできなかった。董卓入京の際には黄琬張温らと並んで三公として朝廷にいたが、董卓の強権の前に抗しきれなかった。
その後も混乱の中で地位を退き、名士として静かに生涯を終えた。
 
人物
清廉で学識に富み、士人層の模範とされた人物。大きな軍事的・政治的成果は残していないが、後世に「名望家」として記録されている。
 
血縁・一族
楊修:息子。曹操の下で参謀となるが、後に曹操の疑念を買って処刑された。
楊震:祖先。後漢初期の名臣で「関西の聖人」と称された。
 
関連する人物
黄琬:同じく三公として董卓に対抗しようとした同僚。
董卓:朝廷を掌握し、楊彪らを圧迫した。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川版では董卓台頭の場面で「無力な名士」として名前が挙がり、時代の波に翻弄される象徴として描かれている。息子・楊修の悲劇的な運命への伏線となる存在でもある。
「楊彪」の基本情報
総登場回数
32回
活動期間
3巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
草莽の巻
最も活躍した巻
群星の巻 (19回登場)
「楊彪」登場回数
合計: 32回
0 4 9 14 19 2 桃園の巻 19 群星の巻 11 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1ヶ月前