黄琬

黄琬(こうえん)とは
後漢末の政治家で、司徒を務めた高官。字は子琰(しえん)。名門の出であり、清廉な士として知られる。
 
生涯
黄琬は名門・潁川黄氏の出身で、若くして学識と人徳で知られた。後漢末、霊帝の時代に司徒に任じられ、朝廷の重職に就いた。
しかし宦官の専横や董卓の乱により政局が乱れると、黄琬のような名士も力を発揮できず、混乱の中で存在感を失っていった。董卓入京の際には、司空楊彪らと共に朝廷に列していたが、強権に押されて抗う術がなかった。
 
人物
誠実で学問を尊び、名声の高い人物とされた。政治的に大きな功績を残したわけではないが、その清廉な評判が史書に伝えられている。
 
関連する人物
楊彪:同じく三公の一人として朝廷を支えた同僚。
董卓:暴政を振るい、黄琬ら三公を圧迫した。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川版では、董卓政権の暴虐を前に抗しきれない「名士」の一人として登場する。物語に大きな役割はないが、名門官僚が力を失い、乱世に呑み込まれていく象徴として描かれている。
「黄琬」の基本情報
総登場回数
6回
活動期間
3巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
望蜀の巻
最も活躍した巻
群星の巻 (4回登場)
「黄琬」登場回数
合計: 6回
0 1 2 3 4 1 桃園の巻 4 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 1 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1ヶ月前