禁廷

冒頭
禁廷(きんてい)とは、天子の居所である宮城の内、特に朝廷の政務や儀礼が行われる中枢部を、部外者の立入りが禁じられた場所として指す言葉です。吉川英治三国志』では、同趣旨の語として禁中禁門が多く用いられ、宮中の内側へ進む場面や、門を守って侵入を防ぐ局面と結びついて現れます。
 
概要
禁廷は、宮廷とほぼ同義である一方、禁中禁門と同様に「禁」の字が示すとおり、警固と規制を前提とした呼称です。禁門宮城の門や出入口を強調し、禁中宮中の内側全体を指しやすいのに対し、禁廷は朝廷の場としての「廷」を含み、政治の中心としての宮城内部を意識した言い方になります。『三国志』中でも、禁門をめざして馳けつける行動や、禁門を犯して兵がなだれ込む描写、また参内して禁中へ進む叙述があり、禁廷が「守られるべき天子の中枢」であることを示す文脈になります。
 
意味
用法としては、天子の身辺や朝廷の機密が集まる領域を指し、政変時には「帝の御座を護る」「玉璽などの宝器を守る」といった課題と直結します。禁門をめぐる攻防や、禁中へ踏み入って帝室の宝を要求する行為は、禁廷の不可侵性が破られる事態として理解できます。
 
関連人物
献帝禁中の座所にあって成行きを見守り、また禁中が権臣の耳目に満ちることを恐れるなど、禁廷が政治的圧迫の場ともなることが語られます。
 
吉川三国志での扱いと史実や演義との違いとして、禁廷そのものの制度説明よりも、禁門禁中などの語を通じて政変時の警固と侵犯の局面が中心に叙述されます。
「禁廷」登場回数
合計: 5回
0 0 1 2 3 2 桃園の巻 3 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約6時間前