蛟龍
蛟龍(こうりゅう)とは
中国の伝説に登場する龍の一種で、水や淵に潜み、やがて大空へ昇り雲雨を自在に操るとされた存在である。まだ世に出ていない英雄や隠れた才人を喩える言葉として用いられることが多い。
三国志における用例
・桑の家
「蛟龍も淵に潜んでいるしかない」と語られ、英雄たちがまだ世に出られず鬱屈している心境を表す。
・競う南風
第十六鎮の軍に「深淵の蛟龍がいた」と記され、これは後に劉備玄徳を指す比喩として使われている。無名ながら将来の大器を暗示する場面。
・群星の巻「母と妻と友」
「蛟龍の淵にひそむは昇らんがため」と述べ、時を待つ忍耐が英雄に必要であることを強調する。
・草莽の巻「食客」
「蛟龍豈コレ池中ノ物ナランヤ」とあり、真の英雄は小さな場所に収まる存在ではなく、いずれ天下に飛翔するという意味で用いられている。
まとめ