関門
冒頭
関門(かんもん)とは、交通路の要所や国境・郡境などに設けられた関所の門で、通行の取締りや軍事的な防衛拠点として機能する施設です。通行者は関門で身元や用件を改められ、必要に応じて通行証を求められます
概要
吉川英治『三国志』では、関門は平時には旅人の検問地点として描かれ、劉備が城門で「関門調べ」を受ける例が見られます 。一方、戦時には「要害」として軍勢の進退を左右し、突破・占領の成否が戦局に直結します。涪水関の場面では、関門を守る兵が「関門兵」と呼ばれ、門を開閉する鉄扉が防衛の核心となっています
意味
関門で要求される文書として、私的通行のための割符、公的な通行のための告文が挙げられ、これらがない者は通過できないのが原則です 。この制度は、治安維持と軍事・外交上の統制のため、敵地へ向かう者や要注意人物の通過を抑止する目的も持ちます
関連人物
関門は人物の運命にも関わります。中牟の関門では、逃亡中の曹操が拘束され、関門兵や吏に引き立てられたのち、道尉の陳宮が正体を見抜く展開があります 。また、関羽は二夫人を伴う帰還途上で関門通過を求め、告文不携帯を理由に拒まれるなど、関門が政治的境界として立ちはだかります
史実との違い
吉川三国志での関門は、割符・告文による通行統制や関門兵の配置を通じて制度的に整理して示されるが、場面ごとの細部や人物の応酬は史実記録より演義的構成に依る部分があります。