司馬師

冒頭
司馬師(しばし)とは魏の司馬懿(仲達)の長子で、弟の司馬昭とともに父に随って軍事に参与する人物です。郷里の宛城で隠棲する父に仕えつつ、朝廷の動きや戦局を先んじて察し、父の出廬を予見する言動も見せます。
 
生涯
吉川英治三国志』では、司馬懿が宛城で閑居していた時期に、司馬師・司馬昭の兄弟が父の身辺にあり、勅使の来訪によって司馬懿が起つ前後の場面に登場します。
また北伐戦線では、司馬懿の指揮下で出撃・急襲の命を受けて弟と行動し、戦場での判断や用兵をめぐって父と議論する立場として描かれます。
 
人物像
父の意図を推し量り、言葉で核心を衝く面があり、宛城では父の胸中に「鬱勃たるもの」があると見抜いて発言します。
一方で前線では、魏軍が大軍を擁しながら決戦を避ける状況に疑義を呈し、軍中の不満や外聞を踏まえて父へ詰問するなど、戦意と実行を重んじる姿勢を示します。
 
血縁
父は司馬懿(仲達)、弟は司馬昭です。司馬師・司馬昭の兄弟は、父から兵書に通じた「胆大智密」の若者として扱われます。
 
関係人物
司馬懿とは父子として同陣し、作戦判断をめぐる緊張関係も生じます。
司馬昭とは兄弟として常に同道し、父の命により揃って突入・撤収などの行動を担います。
また蜀の魏延が前方に現れた際には、父の周囲にあって迎撃に動く場面が置かれます。
 
有名なエピソード
北伐戦線で、蜀軍の糧倉を焼くため「馳け入って存分に火を放ち、直ちに疾風の如く引っ返せ」という司馬懿の命のもと、司馬師・司馬昭が先に立って谷へ突進します。
また渭水の対陣では、蜀兵が司馬懿のを掲げて嘲弄し、魏軍が出戦を迫る中、司馬師がその辱めに反応して動揺する軍情に接する場面が描かれます。
さらに、洛陽の勅命を盾に守勢をとる父に対し、兵力・装備・地利を挙げて戦わぬ理由を問いただし、軍中が父の不出戦をどう見ているかまで踏み込んで論じます。
 
有名なセリフ
「私には分っている。お父上のお胸にはいま鬱勃たるものがわいているのだ」
 
史実との違い
史実の司馬師は魏の政権中枢で大将軍として権力を握る時期を持つのに対し、吉川三国志では主として司馬懿の子として北伐期の軍中に立つ姿に比重が置かれます。
「司馬師」の基本情報
総登場回数
15回
活動期間
1巻にわたって登場
初回登場
五丈原の巻
最終登場
五丈原の巻
最も活躍した巻
五丈原の巻 (15回登場)
「司馬師」登場回数
合計: 15回
0 3 7 11 15 0 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 15 五丈原の巻
最終更新日: 約2時間前