御内詔

冒頭
御内詔(ぎょないしょう)とは、天子がごく内々に下す詔書、またはその趣旨を指し、公式の手続きを経て公布される「詔」と区別される秘密命令です。
 
概要
「内詔」は本来、朝廷内の限られた者にのみ伝達される性格をもち、受命者や伝令の安全確保、監視の回避、計画の秘匿などを目的として用いられます。吉川三国志では、禁中が権臣の耳目にさらされている状況下で、献帝の意向を外部の協力者へつなぐ手段として位置づけられています。
 
意味
語の要点は「御」と「内」にあり、天子自身の意志による命でありながら、公的な詔勅として大臣・百官に示して裁可や儀礼を整えるのではなく、密命として運用されることを示します。作中では「帝の内詔」「御内詔」といった形で現れ、密詔と近い文脈で扱われます。
 
当時の文脈での使われ方
献帝董承らに与えた衣帯の密詔は、後宮からの秘匿伝達の具体例として示され、密書を身体に隠して持ち出すなど、内詔が通常の伝達経路に乗せられない事情が語られます。
また、王允らが董卓討伐のため「詔と称し」て偽の勅使を立てる策が語られ、詔勅の形式が政治工作に転用されうる危うさも同時に示されています。
 
作中での用例
李粛董卓に対し、天子が帝位を譲る決意をしたとして「その御内詔をお伝えに参った」と告げる場面があり、ここでは秘密の詔として提示されつつ、実際には王允らの策に基づく偽情報の伝達具となっています。
一方で、伏完の家から「帝の内詔」が発見され、曹操がこれを根拠に取り締まりを強める展開もあり、内詔が露見した場合に政治的罪証となることが示されます。
 
史実との違い
吉川三国志では内詔が政局を動かす直接の証拠・密命として前景化し、特に董卓への「譲位」趣旨の御内詔は謀略上の偽詔として用いられる点が特徴です。
「御内詔」登場回数
合計: 1回
0 0 0 0 1 0 桃園の巻 1 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約3時間前