水計
冒頭
水計(すいけい)とは、水流や増水・洪水などの自然条件を利用し、敵陣や城郭を崩す、あるいは進退を封じて戦機を作るための兵法上の計略です。
概要
水計は、堰や土嚢で川をせき止めて一気に放流する方法、河川を氾濫させて地形を泥濘化し機動力を奪う方法、城下を浸水させ籠城側の士気と防備を損なう方法などを含みます。水軍戦だけでなく陸戦でも成立し、地勢の把握、天候の見込み、人夫や資材の動員、放流の時機が成否を左右します。
意味
作中では、川筋の要所を押さえて堰を築き、敵の進軍や渡河の瞬間に激流を浴びせて陣形を崩す手段として示されます。諸葛亮が白河上流で土嚢の堰を築かせ、敵軍潰乱の合図に放流して攻勢へ転ずるよう関羽らに命じる場面は、水計の典型例です 。
作中の用例
関羽は樊城戦で、周辺河川が雨で増水する地勢に着目し、船や筏を多数準備させて水勢の利用を図ります 。その後、洪水が樊城周辺の情勢を大きく変え、魏の援軍七軍が壊滅的打撃を受けた結果として描かれます 。また曹操側でも、郭嘉が泗水・沂水に堰を作って下邳を水びたしにする策を出し、これが奏功したと記され、水計が攻城にも用いられることが示されています 。
史実との違い