王允

王允(おういん)とは
王允は、後漢末期の政治家であり、董卓を討つために「連環の計」を仕掛けたことで知られる人物である。字は子師。太原郡祁県(現在の山西省祁県)の出身。
 
生涯
王允は後漢の官僚として出世し、司徒にまで昇進した。董卓が専横を振るうと、これを憎み、朝廷を救うために密かに謀を巡らせた。養女・貂蝉を利用して董卓呂布を仲違いさせる「連環の計」を実行し、董卓を討つことに成功する。
しかし董卓の死後、呂布らを掌握しきれず、李傕郭汜董卓の残党が長安を襲撃すると捕らえられ、192年に殺害された。
 
人物
王允は忠義心に厚く、董卓の暴政を憎んで国を救おうとした人物として描かれる。一方で策略家としての冷徹さもあり、養女・貂蝉董卓呂布に近づけるという非情な計を実行した。
物語上では、国家と民のために自らを犠牲にする悲劇の忠臣として位置づけられている。
 
関連する人物
貂蝉(養女とされ、「連環の計」に協力した)
董卓(専横を極めた暴君で、王允が討とうとした相手)
呂布董卓を殺害する実行者となったが、後に王允を助けきれなかった)
 
有名なエピソード
・「連環の計」によって董卓呂布を離間させ、董卓を滅ぼした。
董卓死後、董卓の部下たちが反乱を起こすと逃れられず、最期は一族ともども誅殺された。
 
吉川英治三国志での扱われ方と史実との違い
吉川英治三国志』では、王允は董卓討伐の首謀者として鮮烈に描かれる。貂蝉を用いた「連環の計」は劇的に展開され、王允は知略と忠義を兼ね備えた老臣として描かれる。
史実では貂蝉の存在は確認されず、「連環の計」は後世の創作と考えられる。しかし王允が董卓討伐に深く関わったことは史実に基づいており、その忠臣としての姿は物語でも強調されている。
「王允」の基本情報
総登場回数
105回
活動期間
3巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
草莽の巻
最も活躍した巻
群星の巻 (86回登場)
「王允」登場回数
合計: 105回
0 21 43 64 86 18 桃園の巻 86 群星の巻 1 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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