偽勅使
冒頭
概要
勅使は本来、天子の権威を体現する存在であり、その来訪は命令・恩賞・任命など国家意思の伝達を意味しました。その権威を逆用し、詔と称する文言で相手の行動を強制したり油断を誘ったりする策が、偽勅使の運用です。
意味
偽勅使の核心は、詔そのものの真偽よりも「勅使が来た」という形式が生む政治的圧力にあります。朝廷の印綬や儀礼、使者の肩書は、受け手にとって拒否しがたい拘束力となり、軍事力だけでは動かしにくい相手を動座させる手段になりました。
用例
吉川三国志では、王允の陣営が董卓誅殺のため、天子の言葉として「帝位を譲る」趣旨の偽詔で董卓を参内させ、禁門で誅戮する計画が立てられます。偽勅使の派遣先として郿塢が挙げられ、使者役に李粛を充てる案が示されています 。また後段では、李粛が「郿塢の城へ偽勅使となって来た」人物として回想されます 。
関連人物
史実との違い