劉邦

劉邦(りゅうほう)とは
前漢の初代皇帝で、諡号は高祖。農民出身から身を起こし、楚漢戦争で項羽を破り、紀元前202年に漢王朝を建国した。
 
生涯
劉邦は沛県(現在の江蘇省)の農民の子として生まれ、下級役人を務めていた。秦末の乱に呼応して挙兵し、諸将の中から頭角を現す。楚の項羽と争った「楚漢戦争」では劣勢に立たされながらも人心を掌握し、最終的に項羽を滅ぼして皇帝に即位した。
即位後は長安を都と定め、漢王朝(前漢)を開いた。治世では法家の制度を取り入れつつも儒家を尊び、農民への負担を軽減する政策を進めた。紀元前195年に没。
 
人物
豪放磊落で人心をつかむ才に優れていた。戦略面では配下の将や参謀に頼ることが多く、韓信蕭何張良らを重用して功を立てた。
 
妻子や血縁
妻の呂雉(呂后)は、劉邦死後に政治を掌握し「呂氏の専権」をもたらした。子の劉盈は恵帝として即位した。
 
関連する人物
項羽:楚漢戦争で覇を争った宿敵。
蕭何:行政を担った名臣。
張良:知略で劉邦を支えた軍師。
韓信:大軍を指揮した名将。
 
有名なエピソード
・「鴻門の会」:項羽との会談で張良・范増の駆け引きのもと危うく命を落としかけた。
・「三傑の用人」:韓信蕭何張良を「漢初三傑」と呼び、彼らの助けで天下を得た。
・「沛の酒宴」:庶民出身であることを忘れず、豪放に振る舞う姿が伝えられている。
 
三国志との関わり
三国志の舞台そのものより前の時代の人物であるが、後漢東漢)は劉邦が建てた漢王朝の流れを汲む。劉備は「高祖劉邦の末裔」を称し、漢室の正統を掲げて戦った。したがって劉邦は三国志世界の「大義の源」ともいえる存在である。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川版に直接登場はしない
「劉邦」登場回数
合計: 0回
0 0 0 0 0 0 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1ヶ月前