廃帝

廃帝(はいてい)とは
皇帝の位を退けられた人物を指す一般的な呼称。特定の一人の固有名ではなく、歴代の王朝で「位を廃された帝」を総称していう言葉である。
 
意味
「廃する」とは、やめさせる・退けるという意味で、廃帝は「帝位を廃された皇帝」のことを表す。死後に正式な廟号や諡号を贈られず、「廃帝」と記録される場合もある。
 
三国志での文脈
後漢末では、霊帝の死後に即位した劉弁(少帝)が董卓によって廃位され、「弘農王」とされた。彼が典型的な「廃帝」の事例である。その後、弟の劉協献帝)が皇帝に立てられた。
 
文学的用法
「廃帝」という言葉は、単に史実上の立場を指すだけでなく、「正統を奪われた悲運の皇帝」というイメージを強調する表現としても使われる。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川版では、董卓の専横の中で少帝劉弁が廃される場面が描かれ、そのとき「廃帝」と表現される。これは「権力者の都合によって正統の皇帝が退けられる」という時代の不条理を印象づける重要な描写となっている。
「廃帝」登場回数
合計: 5回
0 1 2 3 5 5 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1ヶ月前