瑠璃殿
冒頭
瑠璃殿(るりでん)とは、瑠璃色の瓦などで飾られた宮殿建築を指す呼び名で、後漢王朝の宮中を象徴する殿舎名として用いられる語です。吉川英治『三国志』では「宮中の瑠璃殿裡」として、洛陽の宮廷内部を言い表す場面に現れ、霊帝の崩御が都の政変へ直結していく背景を示す位置づけで登場します。
概要
「瑠璃」は青や緑に光る釉薬瓦を連想させ、転じて、華麗な宮殿・楼閣の景観や、その中心部である禁中を表す語感を帯びます。作中でも、洛陽の都が富み文化が栄え、帝城に瑠璃の瓦が重ねられているという描写があり、宮城の建築的豪奢さを示す語彙の一つになっています。
歴史
中国王朝の宮殿では、屋根瓦や装飾に色釉瓦が用いられ、権威や格式を視覚化する手段となりました。「瑠璃殿」は固有の一棟を厳密に指す場合もあれば、宮廷空間の代表名として用いられる場合もあり、物語上は後漢末の朝廷中枢そのものを示す地名的表現として機能します。
関連人物
史実との違い