陳留王

陳留王(ちんりゅうおう)とは
後漢末において霊帝の子で、のちの献帝劉協を指す称号。霊帝の崩御後、董卓によって少帝弁が廃され、弟であった劉協が「陳留王」から皇帝に擁立された。
 
生涯
劉協霊帝の子で、幼少のころから聡明と評されていた。霊帝没後、はじめは兄の劉弁が皇帝(少帝)として即位したが、董卓の専横により廃位され、劉協が「陳留王」から皇帝に立てられた。これが漢の献帝である。
献帝としての生涯は波乱に満ち、董卓李傕郭汜ら群雄に翻弄され、やがて曹操に擁立される。名目上は漢王朝最後の皇帝として即位していたが、実権は曹操ら群雄の手に握られていた。
 
人物
温厚で控えめな性格とされるが、政治的な主体性を発揮する機会は少なく、常に権力者に翻弄される立場であった。
 
関連する人物
・劉弁(少帝):兄。董卓により廃位され、毒殺された。
董卓劉協を皇帝に立てたが、実権を握り続けた。
曹操:後年、献帝を奉じて権力の正当性を主張した。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川版では「陳留王」として幼い姿で登場し、董卓の策で兄に代わって皇帝に立てられる場面が強調される。そこには董卓の野望と李儒の奸計が色濃く描かれ、劉協本人は受動的な存在として描かれる。史実でも同様に、幼少で帝位につき、以後は群雄の傀儡となる運命をたどった。
「陳留王」の基本情報
総登場回数
26回
活動期間
1巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
桃園の巻
最も活躍した巻
桃園の巻 (26回登場)
「陳留王」登場回数
合計: 26回
0 6 13 19 26 26 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1ヶ月前