冒頭 劉使君(りゅうしくん)とは、劉備玄徳を「使君」と敬って呼ぶ呼称です。吉川英治『三国志』では、劉備が徐州方面で太守として推戴される文脈や、諸侯・将が劉備を名指して呼ぶ場面で用いられます。 概要 「使君」は後漢末の...
冒頭 徐州侯(じょしゅうこう)とは、後漢末の徐州(じょしゅう)に結びつけて与えられる侯爵号として作中で用いられる称号です。陶謙が劉備玄徳に対し、自身に代わって「徐州侯の封を受け」領地の統治を引き受けるよう迫った場面に見える語で...
冒頭 呉姫(ごき)とは、江東の覇者である呉侯孫権の妹で、劉備玄徳の夫人となった女性です。作中では呉妹君、孫権の妹君、玄徳の御内方などとも呼ばれます。 生涯 孫権陣営では、周瑜らの対荊州策の一環として婚姻が取り沙汰され...
冒頭 劉恢(りゅうかい)とは、代州の五台山麓に居を構える地方豪族で、劉備玄徳・関羽・張飛が一時身を寄せた家の主です。張飛の縁によって三人を邸内の南苑の客館に迎え、長期の逗留を許し、表向きは客将として遇しつつ、実際には潜伏の安全...
冒頭 安喜県(あんきけん)とは、後漢末の地方行政区画である県の一つで、吉川英治『三国志』では劉備玄徳が県尉として赴任し、地方官としての最初期の経歴を形づくる任地として登場する地名です。任地は中山府(河北省・定県)の安喜県とされます...
冒頭 三顧の礼(さんこのれい)とは、目上の者が賢人を迎えるため、同じ相手のもとへ三度おもむいて礼を尽くすことを指す言葉です。吉川英治『三国志』では、劉備玄徳が諸葛亮孔明を迎えるにあたり「三顧の礼を尽す」として語られます。 概...
冒頭 破邪攘魔(はじゃじょうま)とは、邪悪なものを打ち破り、魔性のはたらきをしりぞけることを指す語です。宗教的・呪術的な文脈では、祈祷や法具などによって災厄や妖術の効力を断つ趣旨で用いられます。 概要 「破邪」は邪を...
冒頭 中山靖王(ちゅうざんせいおう)とは、前漢の景帝の子である劉勝(りゅうしょう)に贈られた王号で、吉川英治『三国志』では劉備玄徳が「漢室の宗親」であることを示す祖先として繰り返し言及される存在です。 生涯 作中では...
冒頭 簡雍(かんよう)とは、劉備玄徳に近侍して外交・説得の役を担う人物です。各勢力の間で使者として立ち回り、相手の心理を読みつつ主君の意図を通す働きが描かれます。 生涯 冀州で袁紹配下にいる玄徳が動きを封じられた際、...
冒頭 孫夫人(そんふじん)とは、呉侯孫権の妹で、劉備玄徳の夫人となった女性です。呉では母の呉夫人に溺愛され、呉と荊州の同盟や領有問題にも関わる政治的結節点として扱われます。 生涯 呉で周瑜らが劉備を婚礼名目で誘い、害...
蛟龍(こうりゅう)とは 中国の伝説に登場する龍の一種で、水や淵に潜み、やがて大空へ昇り雲雨を自在に操るとされた存在である。まだ世に出ていない英雄や隠れた才人を喩える言葉として用いられることが多い。 三国志における用例 ...
張飛翼徳(ちょうひ よくとく)とは 劉備玄徳に仕えた義兄弟のひとりで、字は翼徳。三国志のなかでも豪放磊落な性格と勇猛な戦いぶりで知られる名将。 生涯 涿郡の出身。劉備・関羽と出会い、桃園で義兄弟の契りを結んだ。黄巾の...
関羽雲長(かんう うんちょう)とは 三国志を代表する武将のひとりで、劉備玄徳に仕えた義兄弟。字は雲長。中国史上、武勇と義理を象徴する人物として後世に神格化され、関帝・関聖帝君として祀られる。 生涯 関羽は山西(并州)...
桃園の巻(とうえんのまき)とは 吉川英治『三国志』の第一巻であり、物語全体の出発点となる巻。タイトルの「桃園」は劉備・関羽・張飛の三人が義兄弟の契りを結んだ「桃園結義」を象徴している。 あらすじ 後漢末、帝室の衰えと...
定州(ていしゅう)とは 定州は、中国河北省中部に位置する都市で、現在の河北省定州市にあたる。古代中国では中山国の故地であり、後漢以降は冀州の重要拠点として発展した。 歴史的背景 戦国時代には中山国の都が置かれ、その後...
劉備玄徳(りゅうび げんとく)とは 劉備玄徳は、三国志の主要人物の一人であり、蜀漢の建国者で初代皇帝(昭烈帝)となった人物である。字は玄徳。後漢の宗室の末裔を自称し、仁義を重んじた姿勢から「仁君」として広く知られる。吉川英治『...
盧植(ろしょく)とは 盧植は、後漢末期の儒学者であり、政治家・武将でもあった人物である。三国志においては、劉備の師として知られ、彼の若き日々に大きな影響を与えたことで重要な存在となっている。 生涯 盧植(紀元?〜19...
鄒靖(すうせい)とは 鄒靖は、後漢末期に黄巾賊討伐に派遣された将軍の一人である。正史『三国志』にも登場する歴史上の人物で、吉川英治『三国志』でも劉備の若き頃のエピソードで描かれている。 生涯 鄒靖は後漢の将軍で、黄巾...
張世平(ちょうせいへい)とは 張世平は『三国志演義』や吉川英治『三国志』に登場する人物で、劉備の初期を支えた豪商のひとりである。酒や塩の取引を生業とする富豪で、劉備の人柄に感銘を受けて資金を援助したことから、劉備が義勇軍を組織...
蘇双(そそう)とは 蘇双は、吉川英治『三国志』や『三国志演義』に登場する人物で、劉備が黄巾賊討伐のため義勇兵を募った際に名乗り出た若者の一人として描かれる。史実の『三国志』(陳寿著)にはほとんど記録が見られず、文学的創作によっ...
楼桑村(ろうそうそん)とは 楼桑村は、三国志の物語の冒頭に登場する村で、重要な場面の舞台となります。この地は、後に魏・呉・蜀と割拠する英雄たちが台頭する激動の時代、まだ世の中が平穏だった初期の田舎村のひとつです。 三国志でこの村が...
一 遷都以後、日を経るに従って、長安の都は、おいおいに王城街の繁華を呈し、秩序も大いにあらたまって来た。 董卓の豪勢なることは、ここへ遷ってからも、相変らずだった。 彼は、天子を擁して、天子の後見をもって任じ、位は諸大...
一 「袁術先生、予のてがみを読んで、どんな顔をしたろう」 淮南の使いを追い返したあとで、孫策はひとりおかしがっていた。 しかし、また一方、 「かならず怒り立って、攻め襲うて来るにちがいない」 とも思われたので、...
一 蟠桃河の水は紅くなった。両岸の桃園は紅霞をひき、夜は眉のような月が香った。 けれど、その水にも、詩を詠む人を乗せた一艘の舟もないし、杖をひいて逍遥する雅人の影もなかった。 「おっ母さん、行ってきますよ」 「ああ、...
涿県(たくけん)とは、中国の河北省中南部に位置する歴史的な地名である。三国志の物語が始まる重要な舞台となった場所であり、特に劉備玄徳の出生地として有名である。劉備はこの涿県の楼桑村で代々農を営む家に生まれ、その出自には諸葛亮の後に語る...