偽勅

冒頭
偽勅(ぎちょく)とは、天子の勅命や詔と称しながら、実際には当人の意思によらずに作られた偽りの命令文書、またはその権威を装った命令のことです。
 
概要
吉川英治三国志』では、宮廷権力を動かすための策謀として偽勅が用いられます。とくに董卓討伐の計画において、天子の詔を称する偽勅使を派遣し、董卓宮中へ誘い出すための手段として構想されます 。
 
意味
偽勅は、勅命に従うことが政治秩序の根幹と見なされる状況を逆手に取り、受命者の判断や兵の動員を強制する機能を持ちます。作中では「詔と称し、偽の勅使」を立て、天子の言葉として内容を偽り、相手の歓心や油断を誘う手口が語られます 。
 
用例
王允らは、天子が帝位を董卓へ譲るという「偽りの詔」を下した体裁で董卓を召し出し、禁門伏兵を置いて誅戮する計を立てます。その偽勅使には李粛が適任とされます 。この李粛は後に「董卓誅殺の時、郿塢の城へ偽勅使となって来た」と回想され、偽勅使としての役割が物語上の経歴として定着します 。
 
史実との違い
吉川三国志では董卓誅殺の誘引に偽詔の具体的工作が明示される一方、史実の記述ではクーデター時の詔の真偽や手続の描写が小説ほど明確でない場合があります。
「偽勅」登場回数
合計: 3回
0 0 1 2 3 0 桃園の巻 3 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約2時間前