帝位廃立

冒頭
帝位廃立(ていいはいりつ)とは、在位中の皇帝を廃して退け、別の人物を新たに皇帝に立てることです。後漢末の政局では、皇帝の正統性を左右するため、軍事権力者の専横や簒奪の意思と結びついて語られます。董卓百官を饗宴に集め、現帝に代えて皇弟の陳留王を推戴する意向を示し「帝座の廃立」を決行すると宣言する場面が、その典型です 。
 
概要
帝位廃立は本来、宗廟社稷の維持や君主の不徳を理由に論じられる体裁を取りえますが、実際には武力を背景に「公論」を装って強行され、反対は生命の危険を伴います。董卓の場面では、廃立を議すること自体が「簒奪を企む」者の暴言だと指弾され、朝臣の沈黙や萎縮を生みます 。
 
意味
「廃立」は廃して立てる意で、皇帝に限らず地位一般にも用いられますが、帝位に関する廃立は名分論の核心に触れます。作中でも、廃立を口実に「董卓自身が簒奪の肚があるのではないか」と疑われる、と諫言されるなど、廃立がそのまま簒逆の嫌疑と連動して扱われます 。
 
歴史
後漢末には、董卓が帝位廃立を唱え、廷臣に賛同を迫ることで朝廷の主導権を握ろうとします 。また時代が下ると、曹丕が漢帝を廃して自ら帝位に就いたことが「悪事」として言及され、帝位の移動が正統性を巡る政治宣言として機能します 。
 
関連人物
董卓は廃立を断行しようとし 、丁原は「臣下の私議するものではない」と反対し 、盧植も廃立の名分が簒奪疑惑を招くとして諫めます 。また曹丕は「漢帝を廃し、自身、帝位に昇って」正統を奪う例として語られます 。
 
史実との違い
吉川三国志での帝位廃立は、董卓の威圧的な「饗宴の議」など劇的な政治場面として整理されている一方、史実の手続や政治過程はより複雑で、人物の発言や場面構成には演義的な脚色が含まれます。
「帝位廃立」登場回数
合計: 2回
0 0 1 1 2 2 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約7時間前