御林

冒頭
御林(ぎょりん)とは、皇帝の居所である宮城禁門を守衛し、必要に応じて政変時の実力部隊ともなる近衛兵力を指す呼称です。吉川英治三国志』では「御林の近衛兵」「御林軍近衛兵)」として用いられます。
 
概要
御林は、都城の中枢を警備する兵で、宮門・市街の戒厳、皇帝・皇后の身辺警護、宮中への出入りの統制などを任務とします。作中では、袁紹洛陽で「御林の近衛兵五千」を率いて禁門に入り、城門を閉じて戒厳を布く場面があり、宮城防衛と政局操作の双方に関わる部隊として位置づけられています。
 
意味
語としての「御」は天子(皇帝)に属する意、「林」は群をなす兵の比喩的表現として働き、総じて天子直属の近衛を示します。作中でも「御林軍近衛兵)」と注記され、皇城周辺の警備兵力である点が明示されます。
 
作中での用法
許都では、禁門や市街の警備を担う「御林軍」の統率が政治的な焦点となり、曹操が王必に「御林の兵馬」を掌握させ、東華門外に営を置いて警備に当たらせています。
また、宮中の権限行使に結びつく職として「御林将軍」が登場し、郗慮が皇后の璽綬を奪取するため内裏へ入る命を受け、近衛軍を率いて後宮へ踏み込む展開が描かれます。
蜀でも「御林軍の司」として近衛大将を置き、留守の宮廷守備を託すなど、王朝運営の常設機構として扱われます。
 
史実との違い
吉川三国志での「御林軍」は時代・政権をまたいで近衛一般の総称として用いられるが、史実の漢代には主に「羽林」など別系統の近衛名称が中心で、「御林軍」は後世の呼称としての性格が強いとされます。
「御林」登場回数
合計: 29回
0 3 6 9 12 2 桃園の巻 3 群星の巻 4 草莽の巻 2 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 12 図南の巻 6 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約5時間前