糧草
冒頭
糧草(りょうそう)とは、軍勢が行軍・籠城・会戦を継続するために必要な食糧や、その補給に付随する物資全般を指す言葉です。
概要
吉川英治『三国志』では、戦の勝敗を左右する基盤として糧草が扱われ、前線へ届く量だけでなく、輸送路の難易、運搬手段、現地調達の可否が常に問題となります。蜀軍は祁山方面への出陣で、剣閣まで集積した軍糧を前線へ運べないことが兵糧難に直結し、輸送そのものが作戦課題となっています
意味
糧は米麦などの兵の食、草は主として軍馬の飼料を含むと解され、転じて軍の補給全体をいう語として用いられます。糧草が尽きれば、攻勢の継続や持久戦が不可能となり、軍の士気・機動力にも直結します。曹操軍が長期滞陣で兵糧涸渇に迫られ、配給の桝を小さくして窮状を糊塗する場面は、糧の不足がただちに軍政へ波及する例です
当時の文脈での使われ方
糧草は戦術上の目標にもなり、敵の糧道を断てば戦わずして戦力を削ぐことができます。諸侯連合が孫堅への兵糧支給を止めて消耗を待つ判断や、陣営の炊煙が上がらないことから兵站の異変を疑うくだりは、糧草が敵情判断の材料になることを示します
また、糧草確保には現地の生産力も関わり、いなご害で糧食と農民を失うと軍隊が軍隊として機能しなくなる、と整理されています
関連制度・工夫
糧草問題への対応として、占領地で兵に耕作させる屯田兵制度が設けられ、軍と民の分配規則まで定めて継戦能力を支える施策となります
史実との違い