蒋琬

冒頭
蒋琬(しょうえん)とは、蜀漢に仕えた文官で、諸葛亮の幕僚として内政と軍政の双方に関与し、諸葛亮没後の政務を担う後継者として位置づけられる人物です。諸葛亮が戦局の責任を負って自ら官位を下げる意向を奏上した際、その上表を成都へ携えた使者でもあります。
 
生涯
劉備の陣営に属する中堅の一人として名が挙げられ、蜀の政権基盤を支える官僚層に加わります。
諸葛亮の北伐期には、成都との連絡や政務上の要務を担い、街亭敗北後には諸葛亮の上表を託されて帰還します。
諸葛亮の死に際しては、後任の丞相職に誰を充てるかを問われた諸葛亮が「蒋琬こそ、丞相たるの人」と名指しし、次席として費褘を挙げたとされます。
諸葛亮没後に起きた魏延と楊儀の対立が朝廷へ錯綜して伝わった局面では、蒋琬が事態判断を保留しつつ諸葛亮の遺策があるはずだと述べ、朝廷側の混乱を抑える役を果たします。
 
人物像
諸葛亮の意図と政局を読んで、朝廷内の判断を支える実務型の官僚として描かれます。諸葛亮没後の政変に際し、魏延の叛意をめぐって「丞相の活眼」と遺策を根拠に軽挙を戒める発言をしています。
 
関係人物
諸葛亮とは幕僚と主君の関係にあり、後継者として名指しされます。
馬謖の処断をめぐっては、成都からの使いとして軍営に居合わせ、斬刑の執行猶予と再考を諫めます。
魏延・楊儀・姜維らの対立が表面化した際には、朝廷側で報告を受ける立場として関与します。
 
有名なエピソード
南中経略で地図にない蛮地へ深入りしようとする諸葛亮に対し、蒋琬が「このへんで帰還せられては如何です」と諫め、遠征継続の危険を指摘します。
街亭敗北後、馬謖の斬罪の場で「しばし猶予せい」と制して、馬謖の処断が国家的損失になり得るとして諸葛亮に直言します。
諸葛亮没後の混乱では、朝廷に対し「しばらく、次の報らせをお待ちあそばしませ」と述べ、早計な裁断を避ける姿勢を示します。
 
史実との違い
吉川三国志では諸葛亮が蒋琬を丞相後継として明言する形で描かれる一方、史実では蒋琬は諸葛亮死後に蜀の政務を主導したものの、丞相号の扱いなど制度面の経緯は時期や官職名の整理を要します。
「蒋琬」の基本情報
総登場回数
12回
活動期間
3巻にわたって登場
初回登場
図南の巻
最終登場
五丈原の巻
最も活躍した巻
五丈原の巻 (8回登場)
「蒋琬」登場回数
合計: 12回
0 2 4 6 8 0 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 1 図南の巻 3 出師の巻 8 五丈原の巻
最終更新日: 約3時間前