方術

冒頭
方術(ほうじゅつ)とは、古代中国で、祈祷・呪術・道術・仙術・医術などの術法や、その担い手の技芸を広く指す語です。
 
概要
吉川英治三国志』では、方術は一方で張角が得た太平要術のような宗教的・呪術的な術法と結びつき、民衆の病や災厄に対処する力として語られます。張角が道士から書を授かり、悪疫流行のなかで救済者として崇められる筋立ては、方術が乱世の不安と結びつきやすいことを示します 。また左慈が語る仙術の修行や「身を変じ、剣を飛ばす」類の術能も、方術の延長線上にある超常的技能として配置されます 。
 
意味
作中では、方術に振り仮名で「てだて」と示される用例があり、必ずしも呪術に限らず「手段」「方策」「工夫」の意味でも用いられます。赤壁前後の軍略談義で、火攻めの前提として「方術をめぐらし」曹軍の舟を鎖でつなぐ必要がある、と述べ、これを連環の計と呼ぶ箇所はその典型です 。
 
関連人物
張角太平要術を拠り所に方師として人心を集め、黄巾の組織内でも方師という称号が位階を表す語として現れます 。于吉は雨乞いなどの験を問われ、孫策が「妖邪の徒」として断罪しようとする過程で、方術が政治権力から警戒される対象として描かれます 。左慈は仙術の修得者として、権力者曹操の前に出没する存在として置かれます 。
 
史実との違い
吉川三国志では、方術を超常的術法だけでなく軍略上の「手だて」にまで広く用い、語義の幅を強めている点が、史書での用法より目立つ場合があります 。
「方術」登場回数
合計: 3回
0 0 1 1 2 1 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 2 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約3時間前