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名医

一  ひとまず、江東も平定した。  軍勢は日ましに増強するばかりだし、威風は遠近をなびかせて、孫策の統業は、ここにその一段階を上がったといってよい。 「ここが大事だ。ここで自分はなにをなすべきだろうか?」  孫策は自問自...

本文 草莽の巻 三国志
3 days ago
関羽一杯の酒

一  汜水関のほうからは、たえず隠密を放って、寄手の動静をさぐらせていたが、その細作の一名が、副将の李粛へ、ある時こういう報告をしてきた。 「どうもこの頃、孫堅の陣には、元気が見えません。おかしいのは兵站部から炊煙がのぼらないこ...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago

一  旋風のあった翌日である。  襄陽城の内で、蒯良は、劉表のまえに出て、ひそかに進言していた。 「きのうの天変は凡事ではありません。お気づきになりましたか」 「ムム。あの狂風か」 「昼の狂風も狂風ですが、夜に入って...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago
神亭廟

一  牛渚(安徽省)は揚子江に接して後ろには山岳を負い、長江の鉄門といわれる要害の地だった。 「――孫堅の子孫策が、南下して攻めて来る!」  と、聞え渡ると、劉繇は評議をひらいて、さっそく牛渚の砦へ、兵糧何十万石を送りつけ、...

本文 草莽の巻 三国志
3 days ago
降参船

一 「この大機会を逸してどうしましょうぞ」  という魯粛の諫めに励まされて、周瑜もにわかにふるい起ち、 「まず、甘寧を呼べ」と令し、営中の参謀部は、俄然、活気を呈した。 「甘寧にござりますが」 「おお、来たか」 ...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
大号令

一  柴桑城の大堂には、暁天、早くも文武の諸将が整列して、呉主孫権の出座を迎えていた。  夜来、幾度か早馬があって、鄱陽湖の周瑜は、未明に自邸を立ち、早朝登城して、今日の大評議に臨むであろうと、前触れがきているからである。 ...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago

一  ――一方。  洛陽の焦土に残った諸侯たちの動静はどうかというに。  ここはまだ濛々と余燼のけむりに満ちている。  七日七夜も焼けつづけたが、なお大地は冷めなかった。  諸侯の兵は、思い思いに陣取って消火に努めて...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago
竹冠の友

一  ここが大事だ! と龐統はひそかに警戒した。まんまと詐りおおせたと心をゆるしていると、案外、曹操はなお――間ぎわにいたるまで、こっちの肚を探ろうとしているかも知れない――と気づいたからである。  で、彼は、曹操が、 (成...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
周瑜・気死す

一  孔明の従えてきた荊州の舟手の兵は、みな商人に姿を変えていた。玄徳と夫人、また随員五百を各〻の舟に収容すると、たちまち、櫓櫂をあやつり、帆を揚げて、入江の湾口を離れた。 「やあ、その舟返せ」  呉の追手は、遅ればせに来て...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
群英の会

一  敗戦の責任を問われるものと察して、蔡瑁、張允の二人は、はや顔色もなかった。  恟々として、曹操の前へすすみ、かつ百拝して、このたびの不覚を陳謝した。  曹操は、厳として云った。 「過ぎ去った愚痴を聞いたり、また過去...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
山谷笑う

一  八十余万と称えていた曹操の軍勢は、この一敗戦で、一夜に、三分の一以下になったという。  溺死した者、焼け死んだ者、矢にあたって斃れた者、また陸上でも、馬に踏まれ、槍に追われ、何しろ、山をなすばかりな死傷をおいて三江の要塞か...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
孔明・風を祈る

一  よほど打ち所が悪かったとみえる。周瑜は営中の一房に安臥しても、昏々とうめき苦しんでいる。  軍医、典薬が駈けつけて、極力、看護にあたる一方、急使は、呉の主孫権の方へこの旨を報らせに飛ぶ。 「奇禍に遭って、都督の病は重態...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
一竿翁

一  ここ四、五日というもの黄蓋は陣中の臥床に横たわったまま粥をすすって、日夜呻いていた。 「まったくお気の毒な目にあわれたものだ」  と、入れ代り立ちかわり諸将は彼の枕頭を見舞いに来た。  或る者は共に悲しみ、或る者は...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
大江の魚

一  大河は大陸の動脈である。  支那大陸を生かしている二つの大動脈は、いうまでもなく、北方の黄河と、南方の揚子江とである。  呉は、大江の流れに沿うて、「江東の地」と称われている。  ここに、呉の長沙の太守孫堅の遺子孫...

本文 草莽の巻 三国志
3 days ago
風を呼ぶ杖

一  このところ魏軍江北の陣地は、士気すこぶる昂らなかった。  うまうまと孔明の計に乗って、十数万のむだ矢を射、大いに敵をして快哉を叫ばせているという甚だ不愉快な事実が、後になって知れ渡って来たからである。 「呉には今、孔明...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
赤壁の大襲撃

一  時すでに初更に近かった。  蔡和の首を供えて水神火神に祷り、血をそそいで軍旗を祭った後、周瑜は、 「それ、征け」と、最後の水軍に出航を下知した。  このときもう先発の第一船隊、第二船隊、第三船隊などは、舳艫をそろえ...

本文 望蜀の巻 三国志
3 days ago
酔計二花

一  周瑜は、呉の先主、孫策と同じ年であった。  また彼の妻は、策の妃の妹であるから、現在の呉主孫権と周瑜とのあいだは、義兄弟に当るわけである。  彼は、盧江の生れで、字を公瑾といい、孫策に知られてその将となるや、わずか二十...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
大権転々

一  西涼(甘粛省・蘭州)の地方におびただしい敗兵が流れこんだ。  郿塢の城から敗走した大軍だった。  董卓の旧臣で、その四大将といわれる李傕、張済、郭汜、樊稠などは、連名して、使者を長安に上せ、 「伏して、赦を乞う」 ...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago
洛陽落日賦

一  味方の大捷に、曹操をはじめ、十八ヵ国の諸侯は本陣に雲集して、よろこびを動揺めかせていた。  そのうちに、討取った敵の首級何万を検し大坑へ葬った。 「この何万の首のうちに、一つの呂布の首がないのだけは、遺憾だな」  ...

群星の巻 本文 三国志
3 days ago
火中の栗

――一同、その一沓音にふりかえって、誰かと見ると、零陵泉陵の産、黄蓋、字は公覆といって、いま呉の糧財奉行、すなわち大蔵大臣の人物だった。  ぎょろりと、大堂を見わたしながら、天井をゆするような声で、 「諸公はいったい何しとるん...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
裏の裏

一  酒のあいだに曹操は、蔡和、蔡仲からの諜報を、ちらと卓の陰で読んでいたが、すぐに袂に秘めて、さり気なくいった。 「さて闞沢とやら。――今はご辺に対して予は一点の疑いも抱いておらん。この上は、ふたたび呉へかえって、予が承諾した...

本文 三国志 赤壁の巻
3 days ago
黄蓋

人名 三国志
9 days ago