冀州

冀州(きしゅう)とは、中国の歴史上の地名であり、古代から存在する九州の一つです。三国志の舞台となる時代には、北方に位置する広大な地域を指していました。

冀州は、黄河中流から河北平原西部にかけて広がる地帯であり、現在の河北省を中心に、山西省や河南省の一部も含んでいました。その地理的特徴から、農業が盛んで人口も多く、軍事や経済の要地とされてきました。

三国志においては、後漢末の群雄割拠の時代、袁紹(えんしょう)が冀州を支配する大勢力として登場します。袁紹の勢力下で冀州は強力な拠点となり、公孫瓚(こうそんさん)など他の北方勢力との対立や、曹操(そうそう)との覇権争いの中心舞台のひとつとなります。また、冀州が多数の兵士や物資を輩出したことで、群雄がこの地を争奪する理由ともなりました。

三国志の物語が進む中で、袁紹の死後はその子供たちが冀州を巡って内紛を起こし、やがて曹操がこの地を制圧します。曹操が冀州を手中に収めたことで、華北の大部分を支配下に置き、後の曹魏建国につながる大きな一歩となりました。

このように冀州は、三国志の数々の名場面や大事件の背景としてたびたび登場し、英雄たちの野心や策謀、そして時代の移ろいを映す重要な舞台となっています。

「冀州」登場回数
合計: 82回
0 11 23 34 46 5 桃園の巻 15 群星の巻 4 草莽の巻 11 臣道の巻 46 孔明の巻 1 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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