下邳

下邳(かひ)とは
下邳は、中国江蘇徐州市睢寧県一帯にあたる古代の都市である。後漢から三国時代にかけて重要な軍事拠点であり、黄河泗水に挟まれた要地として幾度も戦いの舞台となった。
 
歴史的背景
下邳は春秋戦国時代から戦略的に重視された土地で、漢代には下邳国・下邳郡が置かれた。交通と水運の要衝であり、軍事的・経済的に価値の高い地域であった。
三国時代には魏・呉・蜀の間で争奪戦が繰り返された。
 
三国志での関わり
下邳は『三国志』において重要な舞台の一つである。
陶謙徐州を治めた際の拠点の一つ。
劉備徐州牧となった後、ここを本拠とした。
呂布劉備を攻め取り、この地を奪って本拠とした。
・その後、曹操呂布を包囲した「下邳の戦い」が有名で、呂布はここで捕らえられて処刑された。
 
関連する人物
劉備徐州を治めた際に下邳を拠点とした)
呂布(下邳を本拠にしたが、曹操に敗れてここで処刑された)
曹操(下邳を攻略し呂布を討った)
陳宮呂布の参謀として下邳に籠城した)
 
有名なエピソード
・下邳の戦い(曹操呂布を包囲し、ついに捕らえて処刑した戦い)。
呂布劉備の妻を奪おうとしたなど、下邳は人間関係の緊張を孕む舞台としても描かれる。
 
吉川英治三国志での扱われ方と史実との違い
吉川英治三国志』では、下邳は呂布の最期の舞台として劇的に描かれる。城の落城とともに呂布が捕らえられ、劉備曹操らの前に引き出される場面は物語の大きな山場の一つである。史実でも呂布が下邳で処刑されたことは事実だが、小説ではその場面に多くの人間ドラマが加えられ、呂布の悲劇性が強調されている。
「下邳」登場回数
合計: 45回
0 8 17 25 34 1 桃園の巻 0 群星の巻 10 草莽の巻 34 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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