司隷校尉
冒頭
司隷校尉(しれいこうい)とは、後漢を中心に、都のある司隷地域を管轄し、京師の治安・監察・摘発を担った高位の官職です。袁紹が「漢室の司隷校尉の職」にある官として登場し、宮中の政変に際して禁門へ兵を率いる根拠ともなります 。
概要
司隷は洛陽など京師周辺を含む直轄圏で、司隷校尉はその地域に対して、官吏や有力者の不法を糺す監察権を持つ職と位置づけられます。作中では前漢の司隷校尉である諸葛豊が、外戚に連なる寵臣の不法を摘発しようとする例が引かれ、権門にも及ぶ取り締まり権限が示されます 。
職掌
京師および周辺の風紀・法令遵守の統制、権勢家の横暴や官吏の不正の監察・弾劾が主な役割とされ、軍事力を背景に実務を遂行し得る地位として扱われます。袁紹が司隷校尉として近衛兵を率い、洛陽の門や市中の衛門を閉じて戒厳を敷く展開は、その「都の統制」を体現する用例です 。
作中での用例
官職名は肩書としても用いられ、劉備が書状の冒頭で「司隷校尉領予州の牧」と自称し、官位の正統性を示します 。また張飛も「車騎将軍 領司隷校尉」に叙せられるなど、名誉職・兼官として授与される例が見られます 。
史実との違い