安邑県

冒頭
安邑県(あんゆうけん)とは、函谷関の西方にある県で、動乱期には天子の一時的な滞在地や、魏の朝廷が要人の動静を探るための行幸地として用いられる地です。
 
概要
作中では「安邑」の地名で町としても現れ、軍勢の進退や朝廷の安全確保に関わる交通上・軍事上の要点として扱われます。司馬懿が数万の兵を率いて「安邑の町へ入」る場面があり、周辺が一時に動揺するほどの政治的緊張の舞台となります。
 
歴史
献帝の漂泊の途上、太尉楊彪が「ひとまず、安邑県へ」移って仮の皇居を設ける案を奏し、実際に牛車が安邑まで急行します。しかし到着後に見いだされるのは、門戸もなく荒れた廃屋同然の場所で、帝の窮状と王権の形骸化を示す滞在地となります。
また魏では、司馬懿に叛意ありという疑いが流布した際、魏帝が自ら安邑へ赴いて出迎えの様子から真偽を見きわめる策が採られ、安邑が宮廷内の疑獄と軍権の問題に直結する政治の現場として位置づけられます。
 
関連人物
楊彪安邑県への避難・仮御所設置を進言する重臣として登場します。
魏帝(曹叡)は安邑への行幸を通じて司馬懿の動静を探り、司馬懿安邑で出迎えに向かう過程で疑いを受け、曹休に行軍を遮られる形で政争に巻きこまれます。
 
史実との違い
吉川三国志では、安邑県を献帝の仮御所の窮迫や、司馬懿への疑惑をめぐる朝廷の策動が噴出する地点として集約的に用い、史実・演義での叙述の比重や場面構成とは異同が生じています。
「安邑県」登場回数
合計: 1回
0 0 0 0 1 0 桃園の巻 0 群星の巻 1 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約1時間前