潁川

潁川(えいせん)とは
潁川は、後漢から三国時代にかけて存在した中国の地名で、現在の河南許昌市一帯にあたる。中原の要地として知られ、歴史的に多くの名士や豪族を輩出した地域である。
 
歴史的背景
潁川郡は前漢の時代に設置され、後漢・三国時代には政治・軍事の要衝となった。黄河の南、洛陽の東に位置し、中原支配の鍵を握る地域であったため、多くの群雄がこの地を巡って争った。
後漢末の混乱期には、曹操が本拠を置いた許県(現在の許昌市)が潁川郡に含まれ、やがて魏の都・許都として発展した。
 
人物の出身
潁川は名士の里としても有名であり、荀彧荀攸郭嘉といった曹操の参謀たちをはじめ、陳羣・韓浩など多くの人物が潁川出身である。これらの潁川名士は魏の官僚機構を支え、三国時代の政治に大きな影響を与えた。
 
吉川英治三国志での扱われ方と史実との違い
吉川英治三国志』においても、潁川は名士の出身地としてしばしば言及される。劉備曹操が潁川の名士を得ようとする場面は、群雄割拠の中で人材確保がいかに重要であったかを示している。史実においても潁川名士は魏の官僚機構の中核をなしたため、小説の描写は史実に沿っている部分が多い。
「潁川」登場回数
合計: 20回
0 3 6 9 12 12 桃園の巻 5 群星の巻 0 草莽の巻 1 臣道の巻 2 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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