河南

河南(かなん)とは
河南は、中国の地名で、黄河の南に位置する地域を指す。現在の河南省の名もここに由来する。後漢から三国時代にかけて中原の中心にあたり、政治・軍事・経済の要地として重要な役割を果たした。
 
歴史的背景
河南は古代から中原文化の発祥地であり、夏・殷・周の王朝が興った地域でもある。洛陽後漢の都)や許昌(魏の都・許都)が置かれたことから、後漢末から三国時代にかけては天下の帰趨を決する中心地であった。
地理的に黄河中流域を含み、南は宛(南陽)、北は河内河東と接し、東西の交通の要衝でもあった。
 
三国志での関わり
三国志の物語では河南は群雄の争奪地としてしばしば登場する。特に曹操が拠点とした許昌許都)は河南に属し、魏の政治的中枢となった。劉備袁紹董卓なども河南を巡って攻防を繰り広げ、中原支配の象徴的地域とされた。
 
関連する人物
曹操(魏の都・許都を河南に置き、中原制覇の基盤とした)
袁紹中原を狙って曹操と戦った)
劉備(河南に進出を図ったことがある)
董卓洛陽を放棄して長安に遷都する際に河南を焼き払った)
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川英治三国志』でも河南は天下の中枢としてしばしば言及される。群雄が「中原を制すれば天下を制す」と考える背景には、河南の地理的・政治的中心性が強調されている。史実と同様に、小説でも河南は天下統一を目指す者たちの最重要拠点として描かれている。
「河南」登場回数
合計: 69回
0 4 8 12 16 10 桃園の巻 12 群星の巻 13 草莽の巻 12 臣道の巻 16 孔明の巻 2 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 3 出師の巻 1 五丈原の巻
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